夏休みの時期になると、お子様の自由研究などのためにメダカを飼い始めるご家庭も多いのではないでしょうか?
初めてのお魚の飼育となると、まずは何を準備したらよいのか迷われると思います。
多くのスーパーやホームセンターでは、そういったお客様向けに、水槽や砂利、フィルター(濾過装置)、餌など飼育に必要な物が一式セットになって販売されています。
メダカの飼育には、このセットのみで十分事足りるのですが、飼育に慣れるまでは水を直ぐに濁らせてしまう事があるようです。
水の濁りの原因は、餌の与えすぎや、そもそもメダカの数が多すぎるため、水の濾過が追い付かないためです。
今回は、そんなご家庭でも、お子様と一緒に自作できるフィルターの作り方をご紹介します。
濾過についての基礎知識
まず初めに、水の濾過について簡単にご説明します。
この濾過の基本がわかっていると、これからの水槽のお手入れ方法が全く変わってきますし、お魚をより長生きさせることができます。
濾過には以下の3種類があります。
物理濾過
目に見える大きさのごみを、網やスポンジで引っ掛けて取り除く濾過方法です。
水中にふよふよ浮いているお魚のフンや枯れた水草などを取り除くことができますが、水の濁りを取り除くことには不向きです。
生物濾過
水の濁りの原因となる細かいゴミや有害な物質を、バクテリア(微生物)の働きで取り除く濾過方法です。
お魚のフンや食べ残された餌は、水中に長く漂うとアンモニアや、亜硝酸というお魚にとって、とても有毒な物質に変化します。
これを硝酸(塩)に変化させて無害化させることができるのがバクテリアです。
バクテリアはフィルター内のスポンジや砂利、サンゴ等、細かい隙間がある素材でできた濾材に住みつきます。
化学濾過
水の濁りや黄ばみ、悪臭を、活性炭などの働きで取り除く濾過方法です。
ですが、アンモニアの除去にはむかず、また、設置して長期間放置してしまうと、かえってお魚にとって有害な物質を放出してしまうので、使用には注意が必要です。
濾過装置の自作
濾過の基礎知識をふまえ、さっそくフィルターを自作してみましょう。
今回は、水槽セットによく付属されている「外掛け式フィルター」を改造して、水の濁りを取ってくれるバクテリアの住処を作ることで、濾過機能をアップさせてみたいと思います。
まずは目の細かめのスポンジを用意します。
外掛け式フィルターの蓋を開け、既にある濾材の隙間に、適度にカットしたスポンジを詰めます。
あまり詰め込みすぎるとフィルター内の水の流れを止めてしまいますので、様子を見ながら調整してください。
これで、バクテリアの住処を増やすことができました。
メダカを飼うような小さめの水槽であれば、2週間程度でバクテリアが住み着いてくれますので、餌を少なめにして様子を見てください。
まとめ
今回はお手軽に濾過能力を上げるために、既製のフィルターを改造してみました。
メダカは丈夫なお魚だと言われていますが、やはり水質が悪いと病気や短命になってしまいます。
フィルターや濾材にも色々種類があり、それぞれ得意な濾過が違いますので、色々試してみるのも良いかもしれません。
その際、メダカは強い水流がとても苦手ですので、水流の弱いフィルターを選んであげてください。
メダカの寿命は1~2年程度といわれていますが、上手に飼育すれば5年近く長生きします。
メダカに良い環境を作ってあげて、1日でも長く一緒に暮らしましょう。