水槽の中をよく観察していると、いろいろな面白い習性が気になってきますね。
水面に氷の張った池の中で氷のなかの標本になったように、ある時はヘリコプターがホバーリングしているかのように一点にじっと身動きもせずに固まっていたり、かと思うと、実に軽快に水中をオートバイのように動きまわったりしています。
飽きもせずにメダカと戯れていられる大切な瞬間、癒される謎の行動ですね。
メダカはなぜ石をつつくの?
側面や底面のガラスに映った自分の姿に驚いてつついているのだとか、小さな砂利を口に含んで、すぐに吐き出したりしているのは口内の清掃をしているんだとか、いろいろな面白い見方をする方もおられます。
そういわれるとなぜか真実を言い当てておられるような気もします。
実際のところは、水槽の床面に見つけた餌を探るための動きや、石についた水草を食べるためにつつく動きが、石をつついているかのように見えるのです。
いずれにしても石や側面などをつつく姿は、餌を求めている行動のようです。
このつつく動きはほかの魚でもよく見かける光景で、特に心配するには及びません。
まとめ
このように考えてきますと、生物は種の保存というよりも、生きるためには何かを食べなければなりません。
牛の場合、その食べ方を反芻といって四個の胃袋で何回も移動しながら消化していきますが、メダカの場合、餌がある限りお腹一杯に食べようとします。
そのとき石や砂利を間違えて口に加えたりしますが、これはすぐに吐き出してしまいます。
これらの細かな観察結果が、メダカはなぜ石をつつくのだろうかという可愛らしい行動を想像させたのではないでしょうか。
愛嬌があるゆえのメダカの行動ですね。
そう考えればメダカが醸し出す癒しと感じてあげることで、私たち人間がメダカは可愛いねと相受け入れている共通点と解釈できそうです。
こう考えてきますと、あの小さなメダカの姿、表情、行動は何にもたとえようのない愛情が涌いてくるようです。
あなたも、もう一度ゆっくりメダカの観察に挑戦してみませんか。