水中の塩分濃度を高めることによってメダカの浸透圧調整を助け、エネルギーの温存、代謝の活発化、体力回復などを図る行為のことをさします。
では、なぜ水中の塩分濃度を上げることでそうなるのか、やり方の説明も含め解説していきたいと思います。
塩浴をすることで得られる効果
水中の塩分濃度を上げることで代謝アップにつながったり、体力の回復につながることは先ほど述べました。
そのほかにも塩浴にはミネラルを補給する効果があります。
ミネラル成分(ナトリウム、鉄、カルシウム、マグネシウム、塩素、リン、カリウムなど)は鰓呼吸の機能も活性化するほか、病気の疾患部を滅菌、消毒の効果もあり菌の繁殖も抑制することができます。
つまりメダカを元気にする以外にも体を清潔に保つ作用もあるということです。
メリットも多いですが、水槽中のバクテリアがいなくなってしまう要因にもなります。
長期にわたって同じ水で使用すると水質の浄化作用の低下にもなりますので、塩浴をさせる際は頻度をよく考慮したうえで行うとよいでしょう。
塩浴をする方法について
塩を添加する量は水1リットルにつき5gが一般的です。
加え方は数時間をかけて徐々に塩分濃度を上げたほうが良いです。
時間をかけず、一気に添加しますとバクテリアがいなくなる要因となったり、メダカへの負荷にもなりますので、避けましょう。
また5gが一般的だと述べましたが、体力の回復や除菌など用途に応じて塩分濃度は変える必要があります。
体力の回復を行うのであれば0.3~0.5%、除菌を行うのであれば1%の濃度を目安に塩分を添加しましょう。
また、水草はメダカと浸透圧が違いますので、飼育している水槽で塩浴を行うと水草を枯らしてしまう可能性があるので、飼育容器で直接塩浴びをする際は十分注意してください。
まとめ
塩浴びをしたからと言って病気が治ったり、完全に予防できるといったことはないので、普段のケアをしっかり行ってください。
体力の回復や体の自己治癒能力を高め、病気を治すといった認識のほうが正しいかもしれません。
また、薬でしか治せない病気も当然ありますので、用途をしっかりと確認したうえで塩浴びを行ってください。
間違った方法をとってしまうとかえってメダカの寿命を縮めてしまう結果となってしまいます。