飼育が簡単なメダカは繁殖力が旺盛です。
1度の産卵で約10個の卵を産み、10日から2週間程度で稚魚が孵化するので、とても繁殖させやすい魚です。
また、メダカの細胞卵は透明なので、孵化までの様子を観察することができるのも人気のポイントになります。
メダカの細胞卵が産卵から孵化するまでの過程をまとめました。
メダカの姿の形成
産卵されて1日目の細胞卵は細胞分裂を繰り返します。
この細胞分裂は卵割ともいわれますが、メダカの細胞卵の卵割はとても速いスピードで進むので、是非見逃さないようにしてくださいね。
卵割の終わった細胞卵ですが、2日目には胚体と呼ばれる体のベースがうっすらと形作られ、先端には頭部も形成されます。
3日目には頭部に目や顎も形成され、さらにこの段階ですでに尾びれや心臓が作られている様子が確認できます。
心臓が形成されれば、心臓から体の隅々まで血液が送られるようになり、血の流れも観察することができます。
そして4日目には卵に色がつきます。
メダカの体色変化は色素胞という体色にかかわる細胞に含まれる色素の粒によって生じます。
ここまででメダカの大体の姿が完成。
接合から4日目ごろまでは命や姿形がどのように作られていくのかがよくわかります。
稚魚が動く様子
4日頃まではメダカの姿が形作られる様子が見られますが、5日目ごろからは稚魚が卵の中で動く様子を見ることができます。
稚魚は体を大きくしながら卵の中をくるくると回転し成長します。
この頃には稚魚の全長が卵の中で一周し、尾びれが頭につくくらいのサイズになっています。
6日目・7日目ごろからはより動きが活発になり、卵の中も窮屈そうな様子が見られます。
ここまで成長すれば孵化はもうすぐです。
孵化、生まれる瞬間
孵化するためには卵膜と呼ばれる卵の殻を破らなければなりません。
稚魚は殻を破りやすくするため、孵化が近づくと口から酸素を出して殻をやわらかくします。
殻がやわらかくなってきたら、あとは回転運動をしたはずみで簡単に破けます。
こうしてメダカの稚魚が孵化していくのです。
めだか卵から孵った! pic.twitter.com/dioX4gHgpj
— 9月10日生まれのMer🌾原稿 (@_mer_mermer) 2017年8月4日
まとめ
取り扱いが簡単な印象のあるメダカですが、細胞卵の成長過程はスピード感があり孵化まで見逃せません。
特に、小さな心臓が一定のリズムで動く様子はとても感動的です。
せっかく繁殖させるなら、ぜひ観察してみてください。